それがお互いの主張
「な、なあ双葉、本当に……するのか?」
「何言ってるのよ。いつもこの状況なら清彦は間違いなくしようとするじゃない。今更
イヤだと言ってもダメだからね」
俺の言葉に目の前の「俺」が得意げに答える。それはあまりにシュールな光景。
しかしそう思っているのは俺自身と、目の前にいる「俺」……いや、俺の身体の中にいる
双葉だけだろう。
俺は今の状況にちょっと怖気づいて軽く腰がひけるが、それを見逃す双葉ではない。
素早く手首を掴まれたかと思うと、俺は一気に組み敷かれてしまった。
「あははっ! なんだろうね、自分の身体が相手なのに……私すごく興奮してる。
怯える清彦の顔みてると、ゾクゾクしてきちゃうよ」
「お、おい双葉!」
「ふふふ、逃がさないからね清彦……」



俺の名前は清彦。見ての通り、世間で大量生産されてる極普通の学生だ。
で、目の前で不機嫌な顔してこちらを睨んでいるのが双葉。小学校からの腐れ縁にして、
最近、深い仲になったというか……
まあお互いの経緯なんてのはこの際どうでもいい。それよりも問題は今の状況だ。
確かに初めての行為からこの半年、ペースは速かったように思う。
しかしそれは若い二人なわけで……健全なら当然有り余るリビドーを放出させたい
というのが自然の摂理だろう?
まして双葉は、俺が言うのもなんだが決して不細工じゃあない。
こいつの場合、それを言ったら絶対増長しそうだから本人には言ってはいないものの、
俺が昔からの付き合いでたまたま保持していたポジションで今の立場を得た時、
クラスの男子連中にフルボッコにされそうになったと言えば、その世間一般での
客観的評価レベルがわかろうかというもの。
ぶっちゃけて言えば、顔もスタイルも…………まあ、そういうことだ。
そんな相手に、健全な若い男子が体内に宿す欲望を押さえ込むことが可能か?
いや、絶対無理だ!(反語)
とはいえさすがに最初は遠慮していた。せいぜい3日に一度ってぐらいだっただろうか。
しかし慣れとは恐ろしいもので、段々と日々の回数が多くなってきたことも事実。
まして双葉のヤツも慣れてきて、艶のある声で鳴きながら、いやらしい顔して何度も
絶頂するようになってきたら、こっちもいよいよ歯止めが効かなくなってきて…………

「もう清彦ったら発情期の犬じゃあるまし、ちょっとは遠慮しなさいよ!!」

俺たち二人以外誰もいない放課後の教室に、そういう双葉の声が響いたのが昨日。
さすがにやりすぎたかとあやまったものの、双葉の機嫌はなかなか直らなかった。
散々謝り倒した末に双葉が言ったのは、一度される身を体験してみろという奇妙な
提案だった。
まさか「ウホッ!いいおと(ry)」じゃないよな? という俺の指摘に意味ありげな笑みで
違うと答え、明日同じ時間に教室でということになったのだが……

結局意味のわからぬまま次の日を迎え、俺は部活の連中も帰った放課後遅くに
約束どおり教室に向かい扉を開けたのだが、記憶にあるのはそこまでだ。
教室の中にいた双葉を確認したことだけは覚えている。だが、何故だかわからないが
そこで俺の意識は唐突に途切れた。
俺が意識を無くしていたのは、時計を見るに、ほんの10分ぐらいなんだと思う。
しかし目を覚ました俺が見たものは……
正直言おう。そいつは俺の予想を遥かに超えていた。
なにしろ虚ろな目を擦りながら見上げた俺の、目の前に立っていたのは「俺」自身
だったのだから。
そしてそれを確認するのと同時に感じた体の違和感。見下ろせばそこには何故か
スカートを履いている自分の足。とはいえそれは決して女装なんかじゃなかった。
妙に苦しい胸の圧迫と、明らかに寂しい股の感覚。
それと同時に思い出す昨日の双葉の言葉。
俺は今どういう状況にあるのかを理解した。
そう、俺が双葉になっているのだ。そしておそらく目の前にいるのが……双葉だ。

「な、なんだよこれ! これっていったい……」
「昨日言ったでしょ、一度される身を体験してみなさいって。あとは説明しなくてもわかる
と思うけど? わかってると思うけど、今清彦が入ってるのは私の身体だからね」
「……こんなこと、いったいどうやって!?」
「ふふっ、それはナイショ」
悪戯っぽく「俺」が笑う。悪夢のような状態だが、コレが夢じゃないことは、あまりにリアルな
全身の感覚が証明している。
「ま、でも元には戻れるから安心していいよ」
「え……あ、ああそうか。そりゃそうだよな」
双葉の一言に、俺は安堵する。だが双葉は、そんな俺を見て軽く笑った。
「安心していいのかなぁ? 言っておくけど、することはきちんとするからね?」
双葉の一言で、俺は今置かれた状況を理解した。
で、話は冒頭に戻る。つまり今は、そういう状況なわけで…………




こっちの抵抗もなんのその、双葉は慣れた手つきでこちらの制服の上着ボタンを外していく。
前がはだけさせられたかと思うと、そのままブラを引き上げられ、ぶるんっ!という音が聞こえ
るんじゃないかという勢いで胸の双球がこぼれた。
「ふ、双葉! いいのかよ! だってこれ、お前の身体だぞ!?」
「別にぃ? だって『清彦とする』ということには変わりないんだから、問題なんか無いわよ」
力で抵抗しても、女の力では今の「俺」の腕力にはかなうわけもなく、
俺は簡単に組み伏せられてしまう。
どんな抵抗を考えても、全ては双葉の手のひらの上だった。
「往生際が悪いよ清彦、さあ準備してあげるね……」
「じゅ、準備って何を……?」
俺の疑問の声に双葉は行動で答えた。後ろから抱きかかえられたまま、双葉の右手が胸に、
左手が股間に伸びていく。手はそのまま胸をもみしだき、股を擦る様に刺激し始めたのだ。
「ひうっ! あ、あ、あ…………ふ、双葉っ! ちょ、まっ……ひゃうっ!!」
「自分が感じるところはぜーんぶわかってるから、まかせてよ。しっかり濡れてないと、
入れた時に痛いんだからね」
「い、入れるって……はああんっ!! な、何を……」
「あははっ! この後におよんで何いってるのよ。男と女がする時に入れるものなんて、一つ
しかないじゃない」
「そ、そんなの……あ、あぁ、やああっ!!」
双葉の手が身体をまさぐるたびに、声を上げてしまう。どんなに押さえようとしても、
身体をはいずる感覚に抵抗することができない。
男ならとっくに射精してるんじゃないかって感じだが、それがまったく収まる気配が無いのだ。
身体をくねらせてその感覚から逃れようとするものの、まったく太刀打ちできない。
そのままどれぐらいの時間、身体をまさぐられ続けただろうか?
時間にしてはほんの数分だったはずなのだが、俺にとっては永遠とも思えるほどの時間が
過ぎ、双葉の愛撫は唐突に終わった。
ようやくその感覚から開放された俺は脱力して机にもたれかかる。
――――なんだよこれ……身体が熱くなって、全然おさまらない。
未体験の感覚に荒い息を吐きながら呼吸を整えていると、うしろでカチャカチャという
音が聞こえた。
それは聞いたことがある音――――そう、ズボンのベルトを外す音だ。
そのことに気がついた瞬間、俺は思いだした。そう、これは“準備”だったんだ。
慌てて体を起こそうとするが遅く、双葉にがっちりと腰を掴まれ動きを封じられた。
「逃げちゃダメよ。さあ、準備は終わり……」
無駄だとばかりに呟く双葉の声。それと同時に腰が双葉の方に引き寄せられた。
次に来たのは、“ぬちゃっ”という音と共に感じる、股に熱いものが押し付けられた感覚。
もちろんそれは双葉の……つまりは「俺」のペニスが、この身体に入ってくることを意味
していた。
思わず身体をよじって逃れようとするも、双葉は俺の腰を掴む手に力を入れて
こちらの身動き一つ許さない。
「さあ清彦、犯してあげる……」
すっかり興奮しきった吐息を履きながら、双葉は俺の耳元で呟く。
次の瞬間、その熱い感覚がずにゅるっ!! という感じで身体の中に侵入を開始した。
「ちょ、ちょっと待った! 双葉ちょっと待っ…………あ、ああああぁっ!!」
身体を襲う強烈な違和感に、俺は思わず制止の声を上げる。
しかし双葉はそんなことおかまいなしとばかりに腰を突き入れを止めようとしない。
「だーめ! いつもだって私がイヤだって言っても絶対止めないじゃない。
今日はきよひこに私の立場、わかってもらうんだからねっ!」
「ば、ばか! そんなんじゃなっ……うあっ!ああああっ!!」
教室でヤるのは、別に今日が初めてじゃない。もちろん双葉と身体を重ねるのだってそうだ。
だけど今日のコレは、なにもかもが違っていた。
いつもやっている行為なのに、する者とされる者が換わるだけで、
それはまったく別なものになっていたのだ。

身体の中にペニスの進行を許すたびに、無理矢理声を上げさせられる。
足がガクガクと震え、全身の力が抜けていく。
身体が燃え上がったかのように熱くなり、荒い息が口から漏れ、動悸が一気に激しくなった。
それはまるで体中の感覚が全て失われていくような状態。
なのに結合部から生じるペニスの感覚は、他の何よりも鮮明に感じられるのだ。
そしてこの身体を蹂躙しているそれが、ついに最奥に達した。



「んあっ、ああああっ!」

こつんっ、と子宮にペニスの先端が触れた感覚に、俺はまた高い声で喘いでしまう。
ついに秘部の奥、全てがペニスで満たされてしまったのだ。
俺の身体の中ででギンギンに自己主張している「俺」のペニスは、それでもなお満足して
いないかのごとく、びくん、びくんと震えていた。
「すごい……私の身体の中って……おちんちん入れるって、こんな感じなんだ」
双葉が感嘆した様子でつぶやくが、こっちはそれどころじゃない。
全身に火がついたように熱いまま、身体がまったく言うことを聞かないのだ。
なのにペニスの感覚だけが頭から離れない。まるで脳にそれを焼き付けるかのように、
股間の熱が全身に広がっていく。
男では絶対体験することがない感覚に身体を蹂躙され、俺は為すがままにされていた。
しかし双葉は、そんなことおかまいなしに行為を続ける。

「ひいっ! い、や、やめっ! ふばばあぁっ! ダメ……うああああああぁ―――っ!」

突然双葉が腰を動かし始めたのだ。
最初はぎこちなくゆっくりとした動きだった。
しかし少しずつコツをつかむにつれ、そのペースがだんだん早くなっていく。
ぬちゃっ、ぬちゃっという結合部のいやらしい音に、腰がぶつかる音が加わってくるように
なると、まるでお腹の中をかき回されているような感じだった。
「やめっ……双葉っ!動かな……んあっ! ああああああぁっ!!」
なんとか腰の動きを止めようとするが、双葉がこちらの腰をつかんだまま無理矢理
こちらの動きを促す。身体に力が入らないこともあって、あらゆる抵抗が双葉に封じこめ
られていた。
「すごいね、男の子ってこんな感じなんだ……。“犯す”とか“モノにする”って言うけど、
本当にそういう感じだね」
激しく腰を抜き差ししながら、双葉は関心したようにつぶやく。
「清彦、まったく抵抗できないでしょ? わかるよ、だって私がそうだったもの。
感じちゃって、身体がまるで言うことを聞かなっちゃってるよね?」
「そ、そんなの違っ……か、感じてなんかあっ!!」
「あれっ? 変なとこ強情なんだね清彦って。じゃあいいよ、今は私が清彦のこと
“モノにしてる”んだから、そのことをわからせてあげる」
そう言うと双葉は、これまでただ強く突き上げるだけだった腰を、ひねるように突き回す
動きに変化させる。その瞬間、電気が走るような衝撃とともに俺は喘いだ。
「やっ……そ、それダメだっ! やあ……ああああああぁ――――っ!!」
「ほらぁっ! こういう風に動かれると我慢できないでしょ? 声、抑えられないでしょ?」
双葉は得意げにつぶやくが、それに反論する余裕なんてない。これまで以上に激しく
なったその感覚に、俺は我慢なんてできるわけがなかった。
「認める? 自分は感じちゃってます、女の子の身体で犯されて、いっぱい感じちゃって
ますって?」
「そ、そんな……わけっ……やあああっ! もう激しくしな……ああっ!!」
「み と め る?」
容赦のない突き入れを繰り返しながら、双葉は言い聞かせるように問う。
もう限界だった。
「み、認めるからっ! かんじ……感じちゃってるからああぁっ!!」
「うんっ! 素直でよろしい」
ついに観念した俺に満足したのか、双葉はようやく腰を止めた。激しい責めが収まった
と同時に、俺は机に脱力する。
しかし双葉は俺からペニスを抜くことなく、そのまま上に覆いかぶさるようにのしかかってきた。
「わかってくれた清彦? 女の子ってここまでされちゃうと、嫌だと思ってても感じちゃうって
いうのが。清彦にされるのは嫌じゃないけど、そういう気分の時だってあるんだから。
そんな時でも、無理矢理されたってこうなっちゃうのよ?」
「わ、わかったよ……」
俺は心底そう思って答えた。確かにコレはキつい。
「もう、双葉が嫌がるときはしないから……ごめん。俺が全部悪かった……」
まだ余韻が残る体を震わせながら、俺は謙虚にそう思った。
これからは若さゆえの過ち(by3倍野郎)とか言ってないで、双葉のこともきちんと考えて
やらないとな。
そう思って、身体を起こそうとする。
だがそれは、双葉の両腕が今だがっしりと、こちらの腰を掴んでいたため適わなかった。
首を回して双葉の方を見る。
すると双葉は、何故かバツの悪そうな顔で笑っていた。
「ふ、双葉?」
「えっと、さ……清彦がわかってくれたのは嬉しいよ。うん、それは嬉しいけど……
その、清彦は全部悪いわけでもないのかな―――って思ったりして」
なにか煮え切らない、妙な態度で双葉は笑う。
「それて……どういうことだ?」
「あのさ、つまり清彦の立場だったら――――って思ったというか、今思ってるというか……」

――――俺の立場で……?

双葉の言う立場というのは、つまり男としてという意味だろう。
それはいったいどういう…………と思いかけ、俺はすぐに双葉の意図を察した。
「ふ、双葉! 今日はもうっ!!」
「あははは〜、ごめんね。清彦の言ってた、男の人って我慢できない時があるっていうのも
本当だね。私も今の清彦の気持ちはわかってるはずなんだけど、何故か今は
清彦が普段言ってる男の主張を全面的に支持したく思ってたりして」
双葉の意図を確信した俺は逃げ出そうと身体を起こすも、やっぱりあっさり阻止された。
「双葉ずるいっ! ここまでしておいてこんなこ…………あ、やああああっ!!」
俺の反論を待たず、双葉は再び抽挿を開始する。
まだ先ほどの行為による余韻が抜け切らないこの身体は、すぐに反応してしまう。
「ふるえて感じちゃってる清彦を見たら、もう我慢できないのっ! これ絶対無理!
たとえ宇宙の支配者がダメだって言っても止められるわけがない!」
「そ、それでも止めろって普段言ってるのは双葉じゃ……んんっ! あああああああっ!!」
激しい双葉の責めに、反論すら喘ぎにかき消される。
「たっぷり出してあげるからね清彦! 奥の奥でしっかり受け止めてもらうからねっ!」
「!!!!」
双葉の言葉に俺は一気に青くなる。双葉のやつ、中出しする気か?
いくら俺がケダモノ野郎でも、そればっかりは双葉の意思を尊重してきた。
そりゃあ何度かは中に出したことはあるけど、安全日だっていう双葉の同意があっての
ことだし、ヤバい時はゴムをきちんとつけてた。
だが、今の双葉の勢いでは本当にやりかねない。
「ば、馬鹿! 中はダメだって! んあああっ! い、意味がわかって…あああんっ!!」
「ダメよ、中に出すわ! 我慢なんてできっこない! 子宮の中に清彦自身の精子を
たっぷり注いであげるから、自分の子どもを孕んじゃいなさい!!」
双葉は意味どころか、とんでもないことを言い放った。
こちらが女の感覚に全てを奪われたかのように、もしかしたら双葉のヤツ、男の本能に
理性を奪われているのかもしれない。
だが、それがわかったところでどうしようもなかった。何故なら、俺の方もすでに身体が
言う事を聞かなくなっていたからだ。
動きを止めるどころか、双葉の責めに合わせて勝手に腰が動いてしまう。
制止の声も、突かれるたびに叫ばされる喘ぎ声によって発することができない。
それどころかもう身体が限界に近かった。
経験が無くてもわかる。この身体はもうすぐ絶頂を迎えようとしているのだ。
「イきそうでしょ清彦。隠したってわかるんだからね? 私ももうすぐだから、清彦が
イくのに合わせて出してあげるわっ!」
「んあ、だ、めぇ! ああああっ! ふた、ばっ、や、ぁああ、あああっ!!」
「清彦を全部あたしのモノにしてあげる! 清彦自身の精子で中まで満たして、
清彦の全部を奪ってあげる! ほらっ! イきなさいっ!! イっちゃえっ!!」
「や、あ、あ、あ、だめっ! イくっ! あ、あ、ぁ、やあああぁっ!!」
ラストスパートとばかりに、双葉がさらに激しく突きあげてくる。
もうダメだった。頭の中でフラッシュが何度も瞬き、何かを考えることすらできなくなった。
恐怖や喜びも全て吹き飛び、身体が震える。
「さあ清彦っ!! 受け取りなさいっ!!!」
双葉が叫び、これまでで一番の勢いで腰を突き入れる。
その瞬間、俺と「俺」の身体が同時に限界を迎えた

「ふあああっ! あ、熱っ………あああ、やああああああああぁぁぁ――――ッ!!!!」

奥を満たす熱湯のような衝撃を感じると同時に、身体がびくんっ! と大きく跳ねた。
それに合わせるように俺は、雌の叫びを上げて体を震わせる。
ついに俺は双葉の身体で、女としてイってしまったのだ。
しかも男に、自分の身体に中出しされて……。
だが女の絶頂は、嫌悪や恐怖といった感情を全て歓喜に書き換えてしまうぐらい
凄まじいものだった。
そして絶頂の頂が終わると、まるで糸の切れたマリオネットのように脱力する。
同時に俺の意識は、闇の中に沈んでいった……。






「おい双葉ぁ、今日はちょっとカンベンしてくれよぉ……」
「何いってるの。若いくせにそんな枯れててどうするのよ? それにココはもう準備万全
じゃない。やる気全開って感じだけど」
ベットの上で、双葉が俺のペニスをしごいている。当人の今日は疲れてあまり乗り気では
ないという意思とは裏腹に、我が息子は元気にそそり立っていた。

結局あの日は、双葉が理性を失ってケダモノ的行動に走った結果、双葉の目論見と
いうか、双葉の主張を俺にわからせるという目的は果たされなかったと言ってもよかった。
なにせ双葉のヤツ、普段の俺より理性ブっ飛ばしてたわけだから、
俺の「どうしても我慢できない時がある」って主張の方に説得力がついてしまったからだ。
しかもへたをすればにんし…………まあ結果から言えば安全日だったようで最悪の
自体にはならなかったわけだが、それでもアレはやりすぎだろう。
まあ双葉もそのことがわかってるから、あの日の件を後から言ってくるようなことは
無かったわけだが、事はそれで終わりじゃなくて……

……どうもあの日を境に、することに対する積極性が入れ替わってしまったようだ。
あの体験以来、自分の行いを反省して若いエナジーをなるべく押さえるようにした
俺に対し、双葉の方はえらい積極的に求めてくるようになった。
それこそ以前の俺と同じぐらいのペースで。
もっともそれだけなら、あまり問題が無いのだが、どうもそこにもう一つ、新しい嗜好が
追加されてしまったのである。
「……そっか、そんなに疲れてるなら清彦は寝ていいよ」
「え、いいのか?」
「うん、今日は私が“する”から。寝られるものなら寝てみなさいよ」
「……って、おい! そういうことかよ! わかった、俺がするから……」
「ふふふっ、ダメだよ〜、もう今日は私が“する”って決めたから。さ、いつまで寝てられるかな〜」
「寝られるわけないだろ……」
愚痴を言う俺にかまわず、双葉は俺の目を手でふさいだ。
俺の意識はそのまま静かに沈んでいく。

気が付くと、俺の目の前にはベットに寝そべる「俺」の姿。しかもご丁寧に俺は右手で「俺」の
ナニを握り締めている状態だ。

つまりこれが双葉の新しい嗜好。ようするにあの日の行為がそのままクセになってしまったようで、
頻繁にする立場とされる立場を入れ替える。元々Sっ気があるんじゃないかとは思っていたが、
コレはそうとうツボにはまったらしく、最近じゃあ2回に1回は入れ替わって行う有様だ。
今日だって何だかんだと言ったやりとりの結果みたいな感じだが、実際には最初からコレでやると
決めていたんだろう。
「さぁて、今日は何回清彦をイかせられるかな〜 そぉれっ!」
「うわっ! こら双葉、乱暴すぎ…………んあああっ! ちょ、まっててば、やああああんっ!!」
俺を強引にベットに寝かせると、すぐに愛撫を始める双葉。
もう自分の身体を責めるのも慣れたもので、的確に弱いところを刺激してくる。
こうなってしまうともう、反撃はできない。今日もおそらく外が明るくなる頃まで何度もイかされ
続け、中にたっぷり注ぎこまれるだろう。
そんなことを考えてると、呼吸が一気に荒くなってきた。秘部をまさぐってるところからする
グチュグチュという音からすると、すでにそこは男を受け入れをする準備が万全になっているようだ。
双葉がゆっくりと身体を起こし、股間のモノを押し当ててくる。
その時ふと、双葉がこちらの顔を見上げた。
「ねえ清彦、初めて入れ替わってヤった日のこと覚えてる?」
「なんだよ唐突に? そりゃあ覚えてるけどさ」
「あの時言ったこと思い出しちゃってさ。どうせならこのまま孕んじゃって子ども生んでみない?」
「ばっ、馬鹿! さすがにそれは……!!」
突然の双葉の言葉に、俺は慌てる。そんな俺を見て双葉は笑っていた。
「あははっ、冗談よ。さ、入れるわ…………よっ!」
「んっ……あ、あああああぁぁ―――ッ!!」
宣言と同時に、腰を一気に突き入れられ、俺は甘い声で叫んだ。そしてすぐに始まる抽挿運動に、
俺は身をよじらせながら喘ぎ続ける。
もう何度となく味わっている女の快楽。何度味わっても飽きることのないその快楽に悶える俺の頭に、
ふと、さっきの双葉の言葉が響いた。

『孕んじゃって、子ども生んでみない?』

――――いや、まさかね。いくら最近この快感が悪くないとは思っていても、
さすがにそこまではね……
頭の中で、なんとなく双葉の言葉を否定する。
――――でも、もし万が一、そんなことは無いと思けど、でももし間違って俺がこの身体にいる時に
そういうことになったりしたら…………ええい! やめやめ!!
なんか怖い考えに至りそうだったので、俺はそこで思考を中断する。
そんなことは絶対に無い! そう思い直して俺は双葉との行為に集中することにした。
気が付けばもう、声が抑えられなくなっていて、イかされるのは時間の問題だろう。
双葉の方もずいぶん息が荒くて、どうやら最初の絶頂は同時に迎えられそうな感じである。
その瞬間の事を想像して、身体がさらにびくんっ!と跳ねた。
同時に俺の中で、何かが俺に問いをつぶやく。

――――だけど……それでもそんな事態が起こったら……?

まるでその回答だとばかりに、俺の下腹部で子宮がきゅんっ!と疼いたように感じたのは、
たぶん気のせいだろう。






四一三
2007年11月18日(日) 00時52分50秒 公開